【人生初の全身麻酔③】手術台のライトが揺らめき、意識がストンと落ちました

いよいよ手術当日がやってきました。よろしければ【人生初の全身麻酔①】、【人生初の全身麻酔②】もご覧になってください。

当日

朝目覚めた時は、「とうとうこの日がやってきたかぁ～」という心境でした。手術は15：30からになります。前日の21：00以降から食事は制限され、今日1日食事が取れません。空腹との戦いです。

食事の代わりに看護師さんが点滴を持ってきました。「今日1日はこれで我慢してね！」と、優しい言葉を掛けてくれます。そして私の腕に点滴が投与されました。

14：00くらいになり、妻がやってきて「どぉ～？」と声を掛けてきました。妻は数年前、救命救急で看護師をしていたこともあり、慣れた様子で平然としています。

15：00くらいに看護師さんが「予定通り15：30から手術を行いますので、トイレ等、済ませておいてくださいね～」と言いにきました。

「いよいよ30分後には、全身麻酔で手術が開始されるんだぁ～」と、ちょっとドキドキ！死刑宣告を待っているかのような心境です。

刻一刻と予定の15：30が迫ってきます。

死刑宣告

そして運命の15：30がやってきました。コンコンコンと部屋をノックする音が聞こえ、「来たっ」と思わずそう叫びました。

「それじゃ手術室のほうに向かいましょう」と看護師さんに促され、2階にある手術室に向かいます。4階の病室からエレベーターで2階に下りて行きます。

2階にエレベーターが到着して、大きなガラス扉が開きました。すると看護師さんが、手術のときに被る帽子を私に被せ、「2番の手術室にお入りください」と言ってきました。

部屋に入ると、中央にベットがあり、その周辺には見たこともないような機械やモニターがたくさんあります。

手術

そして、「こちらのベットに横になってください」と看護師さん。すみやかにベットに横になりました。

心電図を付ける看護師さん、血圧を測る機械を付ける看護師さん、麻酔科の先生と3人のスタッフが私の周りを囲い、手際よく準備を始めます。

準備が整い、麻酔科の先生が私の口に酸素マスクを着け、「点滴に薬を入れますね～」と声掛けをし、酸素マスクからシューッという音が聞こえました。頭上にあった手術台のライトがまるでドラマの回想シーンの時のようにユラユラ揺らめき始め、「あーこれだぁ」と思った次の瞬間、ストンと意識がなくなりました。

全身麻酔を経験したことのある人に聞いた話ですが、意識がなくなるまで3秒～4秒くらいだそうです。しかし私はおそらく3秒持たず、2.3秒くらいで落ちたと思います。

当然ではありますが、そこから先の記憶は一切ありません。

無事終了

気が付くと、遠くから名前を呼んでいるような声が聞こえます。看護師さんが「終わりましたよぉ～」と声を掛けてくれていたのです。

私はまだボンヤリとしている状態でしたが、ストレッチャーに乗せられ病室に運ばれました。

20分くらいボンヤリが続いていたと思いますが、やがてはっきりと意識が戻ってきました。妻が「無事帰ってこれて良かったね」と言葉を発しました。

正直言って、この時は意識が朦朧としていてなんとも思いませんでしたが、徐々に冷静になってくると、「こいつは何を言っているんだ」と、少し不思議に思いました。

術後2日ほど入院しましたが、問題もなく無事退院できました。

人生初の全身麻酔は、ハラハラドキドキでした。