風俗ソムリエが贈る失敗しない風俗遊び!!シリアス編【風俗ビル火災を考える】

あけましておめでとうございます、ソムリエという言葉が少し気に入ってしまったクロサキーヌです。というわけで、この記事が掲載されるのが1月1日になりそうです。せっかくなので私の記事に目を通して頂きました皆様に昨年のお礼を述べさせて頂きます。
 

昨年は風俗業界に詳しい方も、そうでない方も楽しめるような話題でブログを更新して参りました。楽しめた方、楽しめなかった方いらっしゃったかと思いますが、ご高覧頂きまして誠にありがとうございます。本年は、よりパワーアップした内容にてお目に掛かれますよう精進致しますので、宜しくお願い致します。

堅苦しい文章はここまでと致しまして、本題に入りたいと思います。

『私、失敗しないので!』

某人気ドラマの主人公:大門未○子の決め台詞ではございますが、まぁソムリエを自称している私でも風俗は失敗します。ドラマのように手術で白黒つくものではなく、風俗遊びは主観によるものなのでこれは仕方ありません。

ですが、失敗の定義にもよりますが絶対に避けねばならない失敗もあります。昨年12月に起きた埼玉の風俗店火災のようなお話です。火災は繁華街の雑居ビルでも起こりうることなので、遊び大好きな方は目を通して頂ければと思います。

埼玉風俗ビル火災

実際、この記事を書いている数日前に起きた火災ですが、現段階で5名の方が命を落とされております。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。

今のところ正確な出火の原因等は報道されておりませんが、なぜこのような惨事になったのかという部分について、私自身の経験を交えて推察してみたいと思います。

ソープや箱ヘル物件について

前提として、ソープや箱ヘル物件は古い建物であることがほとんどです。これは『風営法/各自治体条例』などの規制に起因しますが、極一部エリアを除いては既得権物件しかありません。

そして、これらは建て直し、移転などを禁じております。唯一認められていることは、改修/改築になりますが、図面を持って警察署へ行き、許可を貰わないと実行できません。

改修/改築といってもお店が有利になるようなものは却下されます。基本的には安全面での改修や通路の拡張、待合室の拡大など、お客様にとって有意義なものは通りやすく、部屋の拡大や通路の縮小、プレイルームの増加などはほぼ通りません。

したがって今あるソープや箱ヘルの場合、新しいものでも築30年~で、古いものですと築60~70年というものもあります。これを改修に改修を重ねて、騙し騙し使っているのが実情なのです。

当時の建築基準法で作られたものなので、防火設備や防火耐性は推して知るべしといった状況なのです。今回の埼玉火災のビルは築90年と報道で出ておりました。

昭和の初期に作られたもので、中身は鉄筋コンクリートでない可能性もあり(木造)、火の回りが早かったのでは、と推測できます。燃えやすければ一酸化炭素も大量発生したでしょうし、逃げ遅れた方はあっという間に身動きできなくなったのかもしれません。

このように建物自体がかなり古く老朽化しており、防火対策も今の建物のように施されておりません。改修により、見た目が新しく見えても中身は古いことを覚えておきましょう。

お店側の防火対策

どのお店も不定期に消防の検査が入ります。その際、消防の方から色々の指摘を受け、後日それを改善した旨を伝えてチェックをしてもらいます。

消火器の設置、非常口誘導灯の設置、各所への避難経路の掲示・・・

ここで店舗型風俗店の“あるある”ですが、元々風俗店として作られている建物というのはソープくらいで、箱ヘルの多くは商業ビルのフロアを規制前に改造して作ったものです。そのため、無計画な設計のお店が多く、物の置き場所やバックヤードなどが、ちゃんと作られていなかったりします。

当時の考えとしては従業員の休憩所を作るくらいならプレイルームを作ろう、物置を作るくらいならプレイルームを作ろう、という発想だったのでしょう。

ゆえにお店の中で一番のお荷物となる『タオル』の置き場所がないお店が本当にたくさんあります。で、お店側がどうするかと言うと、階段や避難経路など、普段使わない場所にタオルや備品を置いてしまう訳です。普段はお客様も通らない場所なので分かりませんし、見えそうな場所はカーテンなどで隠してしまいます。

消防のチェックの話に戻りますが、消火器の設置、非常口誘導灯の設置、各所への避難経路の掲示、避難経路の状況のチェックが行われる立ち入りの際には、お店側も相応の対処をしています。そのため、検査時と実情が異なっているということが普通にあるわけです。通常営業時には非常口に辿り着けない、防火扉が閉まらないなど、不具合があるといった事態も当然起きてきます。

どのお店にも防火管理者の講習を受けて資格を持っている人はいますが、営業を行うためだけに取得しているので、防火に気を配ることはほとんどありません。

火事が起こるはずないという根拠のない自信が、現場で働いている従業員や経営側の共通認識となっていて、避難訓練や避難経路のチェック、防災グッズのチェックを行っているお店は、かなり少ないと言わざるを得ないのではないでしょうか。

これがお店の防火・防災に対しての実態なのだと思います。

経験すると意識は高くなるものの・・・

実際に私が現場に出ていた7年間、私が監督していたエリアのお店では1件の小火も出ませんでした。だからと言って防火意識が高かったわけではなく、上記に書いたようにほぼ意識していない状態だったので、結果的に運が良かっただけでした。

同エリアにあった他社グループ店では、火事まではいかないものの小火にしては大き目な火災が発生しました。そのグループでは現在も、店内での喫煙が禁止になっています。

時代的にも禁煙者が増えたことで、店内での喫煙を禁止しても問題ないと踏み切ったのでしょうが、人の安全を考えれば至極当たり前の対応だと思います。しかし、こういった対応をしているお店はまだまだ少数で、大多数は昔ながらと言ってしまわざるを得ません。

今回の埼玉の火災により、全国の風俗街で消防の立ち入り検査が一斉に開始されていますが、同じことが2001年にもありました。→『歌舞伎町ビル火災

この時も全国一斉に立ち入り検査があったものの、結果は上の項と同じで、その場だけ対処したお店がほとんどでした。

結局、こういうことは痛い目を見ないと改善されないのでしょうが、一歩間違えると大災害となっていまう訳で・・・

古い雑居ビルに注意しよう

今は高層マンション、高層ビルなどの建築ラッシュですが、繁華街のビルは前回の東京オリンピック前の建築ラッシュ時に建てられたものがたくさんあります。

当時の建築基準で作られた繁華街の雑居ビルには、風俗店のテナントでなくても飲食店、飲み屋やショップなど、色々なお店が入っています。

普段から非常口の場所を確認し、避難経路をチェックしてお店を利用する人は、ほとんどいないかと思います。ですが、お店の人でない限り、スプリンクラーがちゃんと作動するのか、非常口がちゃんと機能しているのかは知りようのないことです。

心のどこかで避難経路を考えるだけで、結果が劇的に変わるかもしれません。

で、「失敗しないので!」とは?

死傷者が出る大きな火災が起きた今だからこそ、お店の方に聞いてみましょう。

「埼玉で火災があったから気になって・・・この店ちゃんと非常口機能してる?」

こんなことも聞きやすい状況ですし、風俗関係者であれば、この火災を知らない人はいないと思います。

飲み屋でも同様です。照明の暗いお店で非常灯を隠したり、消しているようなお店もあるので、ちゃんと心に留めておきましょう。今回の火災で亡くなった5人も、まさか自分が亡くなるとは思っていなかったはずです。

未然に防ぐことが一番なのは当たり前ですが、今回の事件も対岸の火事、自分のところは大丈夫と思っているお店関係者は肝に銘じるべきだと私は思います。

「風俗店に行かない」

という対策もあるではないかと言われそうですが、今回はたまたま風俗店だからクローズアップされただけで、商業ビルや施設での火災でも同じことだと思います。

最後に

夢見る乙女グループでは店舗型のお店を持っておらず、こういったお客様を巻き込む形での事件は起こりません。が、利用するホテル、お客様のご自宅などで、火災に巻き込まれてしまう可能性がないとは言い切れません。

スタッフ一同、火災に関してだけでなく防災意識を高めて、楽しく安全に遊んで頂けるように努めて参ります。

それでは!!

この記事を書いた人

大地黒崎
  • 黒崎 大地 ( )
  • 色々やってます「黒崎」です。以前は、フランチャイズの開業支援などを行っていました。 野球やサッカー観戦大好きで、スタジアムにも観に行ってます。あとベビメタも好きです♪

黒崎大地が書いた記事