偶然？エンドロールが終わるまで席を立たない人ばかり

先日ついに「年末ジャンボ」に手を出してしまいました。
初めての購入にも関わらず、新橋の窓口で低い声で「30枚、縦バラで。」と注文。もうおっさんの挙動ですね。

「海賊と呼ばれた男」

劇場で観てきました。海賊って夢がありませんか。「パイレーツオブカリビアン」もDVD全巻持ってますし、「ONE PIECE」もそろそろ再開しようかという気持ちがなくもないほど「海賊」という響きが好きですね。

「海賊と呼ばれた男」はとても有名ですが、皆さんストーリーはご存知でしょうか。出光興産創業者の出光佐三をモデルにした国岡鐡造と出光興産（国岡商店）の成長及び日本の復興についてのお話ですが、完全なノンフィクションではありません。

映画では岡田くんが特殊メイクで様々な年代の鐡造さんを演じます。あれ、岡田くん、声違うし何かオラっとしてない？と思われる方も多いかと。

愚痴をやめよ

※ネタバレがございます。

敗戦直後で日本中が失意のどん底にある中、鐡造さんは、

『愚痴をやめよ。戦争に負けたからと言って、大国民の誇りを失ってはならない。すべてを失おうとも、日本人がいるかぎり、この国は必ずや再び立ち上がる日が来る』

と社員に檄を飛ばし、誰一人解雇しないと宣言しました。

初めのシーンですが、まずここからすごいですよね。この時、売り物の石油が手に入らない状態で人員整理をしなければ倒産という事態でした。

このシーンを振り返って。普通に考えたら到底無理そうな仕事でも、「できません」ではなく「できます」と宣言して挑戦することで案外何とかなるのかもしれません。何とかするという方が正しいかもしれませんが。

たとえ「はったり」をかまして無茶を引き受けても、それを繰り返し対応していくことで力がついていくのかと。だから、できる仕事や安全牌を選ぶのではなく、「できそうにない事にも、できる理由を探したい」と思いました。

ちなみに現在の出光興産でもリストラはないみたいです。

なぜ頑張らない

鐡造さんが独立する時に自ら出資した資産家の日田重太郎さんという方がいます。（実話・実名）

まず現在で8000万円程のお金を鐡造さんにポンとあげましたが、それは3年程で底をついてしまいました。そこで日田さんは、

『３年で駄目なら５年、５年で駄目なら１０年と、なぜ頑張らない。幸い、神戸にまだ私の家は残っている。それを売れば当面の資金には困らんだろう。もしそれでも駄目なら、一緒に乞食にでもなろうか』

と言ってのけました・・・この懐の深さ。

お金を増やす投資方法なら他にいくらでもあったはずですが、本人はもはや投資感覚ではなく鐡造さんに自分の人生もかけています。男らしいですね。

誰にも出資してませんが「乞食にでもなろうか！」と叫びたいです。

映画にはありませんでしたが、鐡造さんは晩年も日田さんへしっかりと恩返しされたそうです。

晩年と言えば・・・

最後の方に90代の鐡造さんが病院の外で車いすに座っているシーンがとても印象に残っております。白髪がフワフワ～となっている岡田くんがかわいいと言ってよいのかわかりませんが、なんとも素敵なメイクで個人的にヒットでした。

鐡造さんの信念の強さや熱意に感動する方も多いと思いますが、最後のフワフワ～もどうぞお見逃しなく。