【デビリーマン】少年ジャンプの愛すべき打ち切り漫画~其の弐!!~

前回に続きまして、週刊少年ジャンプの打ち切り漫画の中で、特に印象的だった作品をご紹介!

打ち切り漫画の散り際は美しい

打ち切られてしまう漫画全般に言えることですが、どの作品も概ねクセが強いです。そのクセの強さが読者にハマれば人気作品への道を辿るし、ハマらなければ、お察しの通り短命に終わります。

しかし、そこは天下のジャンプ、甘い世界ではありません。人気作品への道が開かれたとしても、あっという間に道を踏み外し、そのまま転落なんてことも珍しくありません。

つまりヒットした作品の足元には、屍と化した打ち切り漫画が数え切れないほど転がっているということです。ただ、勘違いしないで欲しいのは、打ち切られたからといって、必ずしもつまらないというわけではないということ。

つまらないから打ち切られたのではなく、人気がないから打ち切られたのです。“つまらない”と“人気がない”は全然違います。そもそもジャンプに、つまらない漫画は載りません。まぁ中には本当につまらないから打ち切られたとしか思えないパターンもありますが・・・

打ち切られる理由は、ただ単にクセが強すぎて、読者に広く受け入れられなかっただけのことです。ようするに珍味みたいなものです。最初は臭かったり、気持ち悪かったりもしますが、慣れると美味しいって感じますよね。打ち切り漫画もそんな感じです。慣れる間もなく終わってしまっただけです。

前フリが長くなってしまいましたが、埋もれさせておくには惜しい作品をご紹介していきます。

デビリーマン(福田健太郎/著 2015年26号~2015年42号 単行本全2巻)

■あらすじ
窓際平社員の悪魔マドギワーと契約した主人公・平 和(たいら あえる)7歳が、悪魔の能力を駆使して、悪いやつらの溜め込んだお金を奪う話。


7歳の子供が主人公で、悪魔が窓際社員という設定、コミカルな造型、そしてネーミングセンス・・・テイストは完全にギャグ漫画のそれだが、内容は全然違います。こうみえて実は『DEATH NOTE』系でした。

絵柄と内容の乖離が激しすぎて、混乱した読者も多かったのではないでしょうか。ほのぼのギャグコメディかなと思ったら、やたらブラックな鬱展開が続くなど、これまたクセの強すぎる作品でした。

しかし、絵による先入観を抜きにして読めば悪くないできだったと思います(なんか上からの物言いで申し訳ない)。頭脳戦といいつつ、結局は腕力で勝敗を決するような漫画が多い中、それなりに説得力のある頭脳線を展開していました。なにより、意外にもホロリとさせるエピソードが多いんです。デビリーマンで感動したとは、あまり人に言いたくないので黙ってましたが、結構泣けます。

絵柄から受ける印象と違って中身は大人向け

後半は打ち切り漫画の常として駆け足ではありますが、全2巻と読みやすいので、不意をつかれて泣きたいという場合にはオススメです。もっともここで泣けると書いてしまったので、もう不意をつかれることもないかもしれませんが・・・

絵柄はややチープで子供向け、内容はガッツリ大人向け、というのは個人的に大好きですけど、ジャンプでは受けないみたいですね。

例え能力が高くても顧客のニーズを満たしていないと、なかなか成功に繋がらないということでしょうか。どんなジャンル・業界であっても変わらない真理ですかね。


引っぱるつもりはなかったんですが、長くなりそうなので、予定していた『たくあんとバツの日常閻魔帳』は、また次回に!

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しめ
  • しめ ( )
  • マーケティング事業部のしめです。仕事以外の時間はほぼすべて猫に費やしています。奴隷のような暮らしを強いられていますが、猫に奉仕する幸せかみ締めてます。ちなみに飼い猫の名前も『しめ』です。

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