【キャプテン翼のED】みんな気になってたんですね“チャンバ”の意味を…

深夜にふとテレビをつけると、なんと『キャプテン翼』がやってるじゃないですか。しかも再放送ではなく、新作です。ワールドカップに合わせてきたということでしょうか?

今も色あせない名曲『燃えてヒーロー』

懐かしくてついつい観入ってしまいました。装いも新たにリメイクされただけあって、思い出の中のキャプ翼よりも、映像はずいぶん進化していると感じました。時代に合わせて変わっている部分もありますが、エンディングテーマ『燃えてヒーロー』だけは当時のままです。

「蝶々サンバ ジグザグサンバ~♪」の歌詞が印象的な『燃えてヒーロー』、子供の頃よく口ずさんだなぁ、なんて感慨に浸ると同時に、心の奥底に封印していたある忌まわしい記憶が蘇ってきました。

キャプテン翼が初めてアニメ化されたのは1983年。当時のキャプテン翼人気について、いまさら説明するまでもないでしょう。回りの友達はみんな観ていたし、サッカーに特別な思い入れのない私も観ていました。

翼が、岬が、若林が・・・熱い戦いを繰り広げ、30分はあっという間に過ぎていきます。そしてエンディングへ。万感の思いを込めて『燃えてヒーロー』が流れます。キレのあるリズムと一度聴いたら忘れられないグルーブ感あふれるメロディ、まさに人気アニメのエンディングを飾るにふさわしい名曲です。

しかし、ただ名曲であるというだけではありません。この曲は数多くの謎を秘めてもいるんです。

チャンバってなに?、そのひとことが言えなくて

ジャンプの発売日やアニメの翌日は、キャプ翼の話題で持ちきり。スカイラブハリケーンどうしたこうした、とか話している中、誰もが気になっているはずなのに、誰も言い出せずにいることがありました。

そう、エンディングテーマ『燃えてヒーロー』の歌詞に登場するチャンバです。「あいつのうわさでチャンバもはしる~♪」と言われる伝説のチャンバについて、誰もが固く口を閉ざしていました。

私自身、「チャンバってなに?」と、何度も口をつきそうになり、そのつど、ぐっとこらえてチャンバを飲み込んでいました。なぜなら「チャンバも知らずにキャプ翼語るな」と思われるのが怖かったから。

今思い返せば、つまらないことです。が、当時は、チャンバを知っていて当たり前という空気が場を支配していました。もしチャンバを知らないことがバレてしまったら、きっと恐ろしいことになったでしょう・・・多分。実際には、誰もチャンバがなにかなんて知らなかったというのに。

意味はわからないけど、サッカー用語でチャンバってのがあるのかな、と、無理やり自分を納得させ、歳月とともにチャンバはいつしか心の深い部分に追いやられていきました。

そんなチャンバが新たに放映されたキャプ翼をきっかけに蘇ってきたのです。

もう昔の私じゃない。今なら人の目を気にすることなく思う存分に検索できます。で、調べてみると、やっぱり結構気になってたって人、多いんですね。拍子抜けするほど簡単に答えがわかってしまいました。

実は結構前に明らかになっていたチャンバの謎

解答の前に、チャンバ問題の経緯について簡単に記しておきます。

実は結構前からチャンバがなにかについての議論が繰り広げられていたようです。長年にわたり、数多くの見解が披露されてきましたが、最終的には以下の5説に収束した模様です。

 

  1. 岬くんの本名が岬・チャンバ・ロドリゲス・太郎
  2. そもそも意味などなかった
  3. チャンバとはポルトガル語で記者という意味
  4. とある小説で母親にチャンバとルビが振ってあった
  5. バーチャンを業界用語風に言ってみた

正直言って、どれもこれも無理があるような・・・しかし、この中に真実がありました。

もったいぶらずに言いましょう。【バーチャンを業界用語風に言ってみた】が正解です。チャンネー、シータク、シースー、ギロッポンのノリですね。でも、子供向けアニメでいきなり業界用語っぽいのを持ち出すのって、唐突すぎやしませんかね?

大人になって心が濁ると、ついそんな穿った見方をしてしまいますが、作詞家である吉岡治氏ご本人が仰ってるのだから間違いないでしょう。

「バーチャンを業界用語風に言うと、チャンバ。つまり、噂を聞いたらバーチャンも元気になって走ってしまう、そういうことですね(笑)」(『Sportiva』 2009年6月号より)

噂だけでバーチャンすらも元気にさせるエースだということは、なんとなく理解しました。しかし、バーチャンを業界用語風にした理由の答えにはなっていない気が・・・いまいち釈然としませんが、意味よりも韻を踏むことを優先させた結果なのでしょうね。

ちなみに2番だと、『あいつの噂でチャンバも走る』の部分が『あいつに夢中なスズメも3羽』となります。すばらしいセンスですね。

長年、人々を悩ませてきたチャンバの謎は、これで明らかになりました。しかし『燃えてヒーロー』に隠された謎はチャンバだけではありません。

  • 『いつか決めるぜ稲妻シュート』の稲妻シュートを誰も決めない
  • 『すぐれものゾと 街中騒ぐ』の“ゾ”の言い回しが古い
  • そもそもサッカーの話で、共通項がブラジルってだけのサンバを連呼しすぎでは?
  • 『それにつけても俺たちゃ何なの?』の俺たちとは誰のことか?視聴者なのか、それとも登場人物の誰かなのか?はたまた作詞家自身のことなのか?

『燃えてヒーロー』に秘められたすべての謎が明らかとなる日は、まだまだ先になりそうです。

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しめ
  • しめ ( )
  • マーケティング事業部のしめです。仕事以外の時間はほぼすべて猫に費やしています。奴隷のような暮らしを強いられていますが、猫に奉仕する幸せかみ締めてます。ちなみに飼い猫の名前も『しめ』です。

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